あの日、私はパソコンのモニターを見ながら、何か凄いことがこの世界で起きているのを感じました。
フランスのBNPパリバが、サブプライム関連のファンドを凍結したとのニュースが流れたのは、夕方のことだったと記憶をしています。
そこから円買いが進み、一気に円高が進んだのを見ながらこれはマズイのかな?
何て思いながらも、その当時はカナダドル/円をショートしていたので、このまま円高になってくれれば一儲けできそうだ何てことも考えてました。
日が経つにつれて、事態は深刻であることが分かってきました。
その後に起きたリーマンショックのインパクトはすさまじく、日本経済と言うよりも為替に大きく影響を及ぼしたと思います。
最近は為替証拠金取引(FX)の人気も手伝い、為替は身近な存在となりました。
では為替が変動する要因って何なのでしょうか?
よく言われるのは、為替のレートは国力の差だと言われています。
サブプライム問題や、リーマンショックによりアメリカの国力(経済)が弱くなった。
だから円高が進んだと言う事です。昨日まで120円出さないと買えなかったものが、100円でおつりがくるようになったと考えた場合には、円の力が強くなったと言えます。
リーマンショックの後に、ドル円相場は史上最高値をつけました。
これはアメリカの先行きが不透明になった=国力が弱くなると考えたので、円高が進み円の価値が上がったと言う事です。
リーマンショックの後に起きたのがユーロ危機です。
これによりユーロの価値は下がりました。
輸出で外貨を稼ぐ日本の企業にとって、円高は最も恐れをなす存在です。
なぜならば、円高により積み上げた利益があっと言う間に吹っ飛ぶわけですから。
だとすると円は、安いところで安定をした方がいいと考えるのが普通でしょう。
榊原英資氏が円高論を唱えていましたが、円高になって何かいいことありましたか?
私は素直にこう聞きたいと思います。日本の企業がここ数年の間、頭を悩ませ成長の妨げになったのは、間違いなく円高ですよ。
私はずっと円安がいいと思っていました。藤巻健さんの著書を拝見しながら、日本の国力に対し円は強すぎる(つまりもっと円安でいい)との見解になるほどなぁと思いました。
「200円くらいの円安になれば、海外旅行ではなく熱海旅行が増えるだろう。」
「ねぎも中国産ではなく、日本のものが流通するだろう。」藤巻さんの見解です。
藤巻さんの予言が的中したことがありました。それは円安ではなく、原油高により燃油サーチャージを航空会社が取り入れ、海外旅行客が減ったのです。
このことから円高よりも円安の方が、日本にとっては望ましいのではないかと思いました。
日本の財政は本当に悪いです。日本が仮にユーロに加盟しようとした時に、どうなると思いますか?
残念ながら日本の財政は、ユーロ加盟条件を満たしていません。
日本の財政の悪さに世界が気づき、ファンドがこれに着目したらあっと言う間に金利は上がり、円安が進み日本は沈没するでしょう。
結論です。日本の経済にとっては、為替は円安の方がいい。
日本に為替政策を導入して、円安にしましょう。